※2018年2月20日時点のものです

ビットコインキャッシュの成り立ち

Bitcoin Cash(ビットコインキャッシュ)は、Bitcoin(ビットコイン)の抱えるスケーラビリティ問題(容量の不足)を解決する為、2017年8月1日にハードフォークして誕生した仮想通貨です。

何故ビットコインにこのような問題が発生したかというと、ビットコインは、取引のデータをブロックに格納し、そのブロックのデータがマイナーと呼ばれる人々によって承認されることにより取引が成立します。
ビットコインのブロックの大きさは1MBと決まっており、またブロックは10分ごとに生成されるようになっています。

しかし、近年急速に取引データが増加したため、ブロックの生成が間に合わず、取引が承認されない、また手数料が高騰するというスケーラビリティ問題が発生していました。

このスケーラビリティ問題を解決するために、ビットコインのアップデートである提案書が提示されました。

提案されたアップデートの内容は、

・取引データを圧縮して収納する
・その後、ブロック自体のサイズを拡張する

という二つのアップデートであり、「segwit2x」と呼ばれています(取引データを圧縮して収納する処理は、電子署名を保管する場所を分けるためsegwit(segregated witness=署名の分離)と呼ばれ、そして収納するブロックのサイズを2倍にするためx2、よってsegwit2xと呼ばれました)。

segwitはスケーラビリティ問題を解決する手段として、ビットコインの開発をしているビットコインコア派というコミュティを中心に支持されていました。ところが、この提案に反対する勢力がいました。それが、ビットコインアンリミッティドと呼ばれる、ビットコインのマイニングを行っているマイナー団体です。

何故反対するのかというと、ビットコインの大掛かりなマイニングを行っているマイナー達は、マイニングのためにASICBOOSTという特殊な回路を使い1000億円以上を稼いでいたわけですが、segwitがアップデートされると、このASICBOOSTが使えなくなり、これまでマイニングの為の設備投資が無駄になってしまうことから反対をしたのです。

こうして、マイナー達は、2017年7月18日にビットコインのハードフォークを宣言しました。

segwitのアップデートではなく、ブロックサイズを8MBに拡張することでスケーラビリティ問題を解決する、ビットコインキャッシュが誕生したのです。

現在では、ビットコインの処理速度の遅さや取引手数料の増加が深刻化すると著名人等がビットコインからビットコインキャシュへの乗り換えを宣言する等、人気や価格が急上昇しました。

ビットコインの抱えるスケーラビリティ問題及びハードフォークについて

ビットコインキャッシュの価格推移・時価総額・供給量・取引量

価格推移

2017年8月1日
約 33,000円

2017年8月下旬
約 105,000 円

2017年10月
約 35,000円

2017年11月下旬
約 200,000円

2017年12月上旬
約 150,000円

2017年12月21日
約 460,000円

2018年2月20日現在
約 165,000円

2017年12月27日
約 342,500円

ビットコインとの相違点

1ブロックの容量

基本的にはビットコインと似た構造をしておりますが、ビットコインの1ブロックの容量が1MBであるのに対し、ビットコインキャッシュは1ブロックの容量が8MBになっている等の特徴を備えています。

決済手段として使われない

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