中国人民銀行が世界初のブロックチェーン実装を実現
中国政府は仮想通貨の取引や保有、投資に対して厳しい態度で臨んでいる一方で、ブロックチェーン技術の開発には熱心に取り組んでいます。
中国の中央銀行である中国人民銀行は、2018年3月26日、「ブロックチェーン登録オープンプラットフォーム」(BROP)というブロックチェーンの実装を世界で初めて実現したと発表しました。
BROPは、政府機関の認証要件等、官僚の負担を減らすことが主な目的(経済分野での使用も想定している)であり、今回の発表は、人民銀行が熱心に取り組んでいるブロックチェーン特許関連の活動がついに実ったと言えます(2017年に中国が申請したブロックチェーン関連の特許数は世界最多)。
杭州市の「グローバル フアイナンシャル サイエンス アンド テクノロジー サミット」でお披露目されたBROPは、2015年初頭にブロックチェーンテクノロジーの全体設計に取り掛かり、人民銀行参加の研究所、中鈔区塊技術研究院が開発したブロックチェーンのオープンプロトコル(仕様が公開されている規格)です。
中鈔区塊技術研究院の親会社にあたる中鈔信用卡産業発展有限公司の范貴甫CEOは、本件について、
「私たちは、ブロックチェーンやほかの金融関連の新テクノロジーの開発に集中的に取り組んでいる」とコメントしました。